11年5月号

           ヘンプから燃料をつくる方法
          〜ヘンプカー・プロジェクト始動の巻〜




●伝説のヘンプカーが再び登場!

 2002年に北海道から沖縄まで12500qをヘンプの種子(麻の実)からつくったBDF(バイオディーゼル燃料)で走った車があった。その名も「ヘンプカー」。

9年の時をへて、北海道限定だけれど、ヘンプカーが7月7日から8月8日までの31日間を北海道函館から北見までを2700qぐらいのキャンペーンを実施する。

 前回と同じ種からの燃料ではなく、茎からの燃料で動かしたい!との想いでいろいろ準備してきたが、協力していただいいるメーカーと国・自治体の都合によって、北海道ツアーには間に合わないことが判明した。

5月現在、ヘンプカーの準備をいろいろしているところがだが、そういえば、ヘンプからの燃料をつくる方法って一度もまとめたことがないなーと思った。よい機会なので、現在の知見をまとめてみた。


 今回使うヘンプカー(日産シビリアンバス改造キャンピングカー)


●ヘンプから燃料をつくる方法

麻(ヘンプ)から燃料を取る方法には、多種多様な方法があります。
農薬や化学肥料を必要とせず、3か月で3メートルと成長が早く、さらに収量が多く、そして世界中のどこの地域でも栽培できる麻(ヘンプ)は、脱化石燃料・脱原発を担う「エネルギー作物」として注目されています。


ヘンプシード(麻の実)を燃料にする

麻の実には30%の油分が含まれています。これを搾油して燃料にします。
麻の実油の活用には、@食用、A化粧用、B工業用の3つがあります。

工業用としては、古くから麻の実油(ヘンプオイル)が乾性油(かわきやすい油)として知られており、木材の塗料や機械の潤滑油などに利用されてきた歴史があります。しかし、石油化学が発達してから絶滅してしまった分野で、今ではほとんど知られていません。
ヘンプカー・プロジェクト」において車を走らせる燃料も工業用に含まれます。

麻の実を燃料化するには次の方法があります。

麻の茎(オガラ)を燃料にする

ヘンプの茎は、繊維と麻幹(オガラ)で構成されています。
その割合は、繊維が約20〜30%、オガラが70〜80%となっています。


繊維を剥いだ後のオガラを燃料にするには次の方法があります。

麻の葉や枝を燃料にする




<参考情報>
ヘンプカー・プロジェクト2011北海道 http://www.ooasa.jp/hemp_car/




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